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    ROCKETEER

    WRITER & ARTIST:DAVE STEVENS

    1938年、ロサンゼルス。曲芸飛行を生業にするパイロットの青年クリフ・シーコードは、ある日空港へと侵入した二人組が、自分の飛行機に隠した小型ロケットエンジンを手に入れる。その出力に驚嘆したクリフは、知り合いの技師ピーヴィーと共に、そのロケットで恋人ベティのために金を稼ごうと企む。二人はピーヴィーの発案で、舵取りの役割を果たすヘルメットを製作するが、うたた寝していたクリフは出場を予定していた航空ショーに寝坊する。
    ようやく会場にたどり着いたクリフだったが、彼の替わりにレースに出場していたパイロットのマルコムは、空中で飛行機の故障に遭ってしまう。マルコムを救うため、テストもしていないロケットで飛び立ったクリフは、見事マルコムの救出に成功するものの、減速の仕方がわからず、そのまま自分の家の近くへ墜落する。
    そこへ現われた拳銃を持った男に命じられ、車に乗せられどこかへと連れて行かれるクリフ。しかし彼らは途中で別の車により崖から突き落とされてしまう。自分たちを事故に追い込んだ男たちが、ロケットパックを狙うドイツのスパイであることを知ったクリフは、ロケットパックで空へ飛び上がり、その場を脱出することに成功するのだった…

    1982年に登場し、映画化もされたヒーローもの。
    Comixologyで買ってるのでタイトルは上のとおりなのだけれど、本で言うとThe Rocketeer: The Complete Adventures相当になる。
    ほとんど米Wikipediaの要約になるけれど、この作品は以下のものを収録している。

    ・Pacific Comicsから発行されたStarslayer#2-3のバックアップストーリー
    ・Pacific Comicsのアンソロジー誌Pacific Presents#1-2に収録されたストーリー
    ・Eclipse Comicsより出版されたThe Rocketeer Special Edition #1
    ・The Rocketeer Adventure Magazine #1-3(#1と#2はComico Comics、#3はDark Horseより出版)

    映画になっていたのは知っていたし、もっとたくさんのコミックスが出ているのかと思ったら、2011年にIDW社が新シリーズを出すまでに出版されたのはこれだけらしい。
    物語はいわゆるオリジン的な前半と、モデルとして成功するために旅立ったベティを追って、クリフがニューヨークへとやってくる後半に分かれる。The Rocketeer Adventure Magazineに収録されたのがニューヨーク編…なのだと思うけれど確証はない。誰か知ってる人いたら教えてください。
    全編を貫いているのはレトロなヒーロー活劇への愛。クリフは無鉄砲だけども正義感で、何よりベティを強く愛している。作品中のトラブルの半分くらいは、ベティを愛するが故のクリフの暴走が原因だと思う。
    一方でヒロインのベティは、勝ち気で功名心が強く、クリフの示す愛情すら、ときに煙たがるような女性。劇中何かとセクシーな格好になったりする、絵から抜け出してきたピンナップガールみたいな人で、それでいてやっぱり最後にはクリフのことを想っていたり。
    この二人を中心に物語が回っていくのだけれど、ロケットパックを狙う人物が次から次に現われ、怪しげに見えた人物が実は味方だったりという敵味方入り乱れる前半がやっぱり楽しいね。はじめジェットパックの使い方がわからず地面に激突したクリフが、操縦方法を会得して使いこなせるようになっていく展開もいい。それに対して後半では、クリフを助ける謎の人物ジョナスがちょっと万能すぎるきらいがあるように思う。
    通して気になったのは、アメコミによくあるような悪の黒幕的存在がいないところ。ニューヨーク編では大男ロサーが悪役の役回りだけれども、これもヒーローと対決するアークヴィラン的な存在とは違うような。意図的なのか、それとも号数がそこに至るまで出ていないというだけなのか、どうなんだろう。
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    SAGA 1

    WRITER:BRIAN K. VAUGHAN, ARTIST:FIONA STAPLES

    翼を持つ人々が住む惑星ランドフォールと、角を持つ人々が住むその衛星レース。二つの星の種族は、銀河系に広がる戦いを長きにわたって繰り広げていた。
    しかしそんな中、辺境の星クリーブで、ランドフォールとレース両方の血を受け継ぐ女の子ヘイゼルが誕生する。彼女の父、レースの戦士マルコと、母であるランドフォールの女兵士アラナは、彼らを狙う双方の星の兵士達から逃れるため、生まれたばかりのヘイゼルを連れてクリーブの『宇宙船の森』を目指して旅立つ。
    一方、ランドフォールのロボットキングダムの王子Ⅳは、混血児の存在を闇に葬るよう命令を受け、クリーブへ向けて旅立つ。他方では、レースの司祭ベズが、賞金稼ぎザ・ウィルを雇い、禁忌を犯したアラナとマルコを殺しヘイゼルを自分の手中に収めようとしていた。
    自分たちを狙う追っ手の手を逃れ、クリーブの幽霊イザベルを味方にしたマルコたちは、ついに宇宙船の森へとたどり着くのだが…

    2012年の話題作として、アメリカのレビューサイトなどでかなり挙げられていた作品の、単行本第1巻。#1から#6を収録。

    まずこの作品を特徴付けている要素のひとつが、多彩な登場人物達。1巻の範囲ではこんな人たちが登場する。

    ・本作の主人公のひとり、アラナAlana。ランドフォール連合の兵士として戦場に赴くが、問題行動を起こし、惑星クリーブの捕虜収容所の衛兵に左遷される。が、そこでレースの兵士マルコと出会い、彼との間に娘ヘイゼルを授かることに。
    決断力に富んだ性格で、平和主義者のマルコを尻に敷いている。

    ・本作の主人公のひとり、マルコMarko。魔法を使う角持つ人々が住まう衛星レースの戦士だった。平和主義者で、自身の信条からランドフォールに降伏し、収容所でアラナと出会う。二人は出会ってすぐに駆け落ちした模様。
    レースでの習慣に従い、アラナに婚約指輪を贈るが、逃走の最中にそれが元婚約者の親から受け取ったものであることがばれて気まずい雰囲気に。
    魔法が使えるものの、そのためには誰にも話したことのない秘密であったり、雪の結晶であったりといった様々な要素が必要になるため、いつでも使えるわけではない。
    上にも書いたように平和主義者だが、アラナの危機には獅子奮迅の活躍を見せた。

    ・アラナとマルコの娘ヘイゼルHazel。ふたりの特徴である翼と角を受け継いでいる。本作には、成長したヘイゼルが、物語上の現在を振り返って語っているらしきナレーションが入る。しかしそのナレーションは不吉なものや皮肉めいたものが多く、これから家族が体験するであろう苦難を感じさせる。

    ・プリンス・ロボットⅣ。ランドフォール連合のロボットキングダムの王子。ロボットキングダムはランドフォールの有翼人たちに雇われ、銀河中に広がるレースとの戦いを請け負っている関係。
    前回経験した戦場での悪夢に悩まされつつ、アラナ達を追跡するⅣは、妻の妊娠を知り、子どもが生まれる前になんとかランドフォールへ帰還しようとしている。

    ・ザ・ウィルThe Will。凄腕の傭兵。レースの司祭に雇われ、アラナとマルコを殺そうとする…はずだったが、商売敵でかつての恋人ザ・スタークが先行していることを知り、一度は仕事を投げ出す。が、一時の愉しみを求めて訪れた享楽の星セクスティリオンで、性奴隷として扱われていた少女を救ったことから、金が必要になり、仕事を再開しようとする。嘘を聞くと"Lying(嘘つき)"と鳴くライイングキャットを連れている。

    ・イザベルIzabel。クリーブの森に住み着いていた幽霊。クリーブを出るためにアラナと取引し、ヘイゼルに取り憑く。ヘイゼル曰く、彼女は自分の最初のベビーシッター、との事。明るい性格で、幽霊なので誰にも触れることができないが、ヘイゼルの面倒をよく見ている。ただし、太陽が出ている間は姿を現すことができない。

    ・ザ・スタークThe Stalk。ザ・ウィルの元恋人で、彼と同じくレースの司祭に雇われ、ヘイゼルを手に入れようとする。が、イザベルたち幽霊の接近に気づいて恐れをなして逃げ出したり、クリーブの野生動物に襲われて逃げ回ったりと、あまりいいところがない。最期にはⅣによって殺され、ザ・ウィルとⅣの間の因縁を生む。

    彼ら全てが違う種族であり、それぞれに特徴的な外見をしているというのがおもしろいところ。
    作風はスターウォーズ的なスペースオペラ、と紹介されることも多いようだけれど、むしろそれぞれの登場人物は自分の目の前のことに手一杯で、壮大な世界観という感じはあまりしない。1巻の最後で、アラナ達はようやく惑星クリーブを脱出するといった具合で、展開もゆっくりしている。
    それでもこの作品が非常に魅力的なのは、そのゆっくりとした展開の中で、上に挙げたような登場人物達が、絶妙に物語の空気を織り上げているところにある。特にアラナとマルコの夫婦は、世界を敵に回して、心に余裕のない旅を続けているのだけれども、それでもお互いを思いやっていて、何よりも娘を愛しているのが伝わってくる。そして語り手であるヘイゼルも、皮肉な口調の中に間違いなく両親への愛をにじませているのが印象的だ。
    物語はまだまだはじまったばかりといった印象(なにしろスターウォーズで言えば、ルークがタトゥイーンを出たところだ)で、たぶん十年がかりというようなスパンの連載になりそう。それでも、今の雰囲気が続いてくれる限りは読み続けたい、そう思わせてくれるタイトルだと感じた。

    LEGENDS OF ZETA THE SPACEGIRL

    WRITER & ARTIST:BEN HATKE

    地球に戻る方法を求め、マウスやワン、パイパーといった仲間達と旅を続けるジータ。前回の冒険から、行く先々で英雄として迎えられる彼女だったが、一方でそれを煙たく思ってもいた。そうしたことから彼女は、訪れた星にいた自分そっくりのロボットを替え玉にして、ひとときの息抜きに繰り出す。しかし、ジータに憧れるあまり、彼女に成り代わろうとする偽ジータは、ジータの助けを求めてやってきた惑星ランポニアの大使と共に、本物の彼女を残して出発してしまう。
    共に置いていかれたマウスと共に、他人の宇宙船を拝借して仲間を追うジータだったが、彼女はそのことで宇宙中に指名手配されてしまう。宇宙ステーションで追い詰められた彼女は、謎めいた女性マドリガルに救われ、彼女が座長を務めるサーカス一座の宇宙船に乗り込むことに。
    サーカスの裏切り者によってマウスと離ればなれになってしまったジータだったが、マドリガルの手で生きた宇宙船の幼生である脱出ポッドに押し込まれ、追っ手の手を逃れる。なんとかランポニアにたどり着いたジータはとうとう偽ジータを見つけるが、迫り来る脅威スターハートを恐れるランポニア人たちは、ジータと偽ジータの両方を、ランポニアの軌道上に浮かぶ伝説の巨人のもとへ撃ち出すのだった…

    ZITA THE SPACEGIRLの続編。前回同様、ジータがかわいくてかつ勇敢なのがいい。
    今回の序盤から、ジータは自分が英雄扱いされることに違和感を感じていて、ことあるごとに自分はただの女の子だと言い、家に帰りたい自分の心情と現実との乖離を夢でうなされたりもする。けれども、スターハートの脅威を目にした彼女は、自ら望んで巨人のもとへ赴く。また、そういう勇気のあり方を目にして、偽ジータの方も最後にはジータの身代わりという大役を果たすことになる。単純ではあるけれど、ジュブナイルものとしてのツボを押さえた作りになっていると思う。
    さて、この巻は、ランポニアを救ったジータが、捕まってしまったマウス、そしてパイパーとなにやら因縁のあったらしきマドリガルを救うために、目覚めた生ける宇宙船とともに旅立つところで終わりになっている。続きが刊行されるのはいつになるかわからないけど、早めに次を読みたいなあ。

    ZITA THE SPACEGIRL

    WRITER & ARTIST:BEN HATKE

    地球に住む平凡な少女ジータは、ある日宇宙から降ってきたらしき機械の部品を発見する。だがふざけて機械のボタンを押した結果、光の中から出現した謎の触手に、友達のジョセフが攫われてしまう。意を決して光の中へ飛び込んだジータは気がつくと、まったく見知らぬ場所にいた。
    見たこともないエイリアンたちであふれかえるその星は、あと数日で隕石により滅びる運命だという。ジータの機械を踏んでしまった心優しき巨人ストロング=ストロングによって裏市街に連れて行ってもらったジータは、そこで発明家パイパーと出会う。
    パイパーの説明により、ジータは自分が拾った機械が転送装置であることを知り、またジョセフを攫ったのはこの星の支配者スクリプトリアンの手下スクリードであることを知る。
    パイパーが転送装置を修理する間に、ジョセフを助け出そうと決めたジータは、巨大なネズミであるピチカート、通称マウスとともに旅立つ。途中で罠に捕らわれた戦闘ロボットのワンを助け出して仲間に加えた一行は、スクリプトニアンが隕石を破壊しようとして失敗し、廃墟となってしまった都市の跡で一夜を過ごす。そこで出会った脚部の壊れたロボット、ランディーと出会い、脚部を取り替えてやる。彼もまたジータの仲間に加わるが、交換された彼の脚部が立てる物音が、廃墟に巣くう巨大な機械蜘蛛を呼び寄せてしまう。機械蜘蛛の群れと戦うものの不具合も重なりやられてしまうワン、マウスも捕らわれ、ジータも追い詰められるが、そこへパイパーが登場する。彼の助けで窮地を脱したジータ達。彼らはようやくスクリプトニアンの城へたどり着くが、パイパーはジョセフを助け出すのは無理だと語り、自分たちだけでも転送装置で逃げだそうとジータを誘う。だが彼はスクリードと密約を交わしていて、ジータにジョセフの救出を諦めさせようとしていたのだった。スクリードの登場によって全てが明らかとなったあげく、転送装置を破壊され捕まってしまうパイパーとジータ。ワンは同型のロボットによって壊され、パイパーとジータは牢の中。そして隕石の衝突はすぐそこに迫っていた…

    子供向けのSFジュブナイルコミック。子供向けだけあってお話は難しくなく、色々なクリーチャーは出てくるものの、絵のタッチが柔らかいので不気味という感じはあまりしない。敵役であるスクリプトニアンも、最後には悪意のない連中であることがわかるし、大人の視線で見るともうちょっとヒネてもいいんじゃないかな、と思うところもある。
    それでもこの作品が魅力的なのは、主人公ジータの、SF冒険活劇の主人公に似つかわしい勇気と冒険心を持っていて、なおかつ小さな女の子としての弱さもちゃんと持っているキャラクターによるものが大きいと思う。ラストで地球に戻れなくなってしまったジータが、それを嘆かず前へ進もうとする姿には思わず応援してしまいたくなる。脇を固めるマウスやワン、臆病者に見えるけれど意外な正体を持つランディー、そして皮肉屋っぽく、裏切ったりもするけれどどこか憎めないパイパーのキャラクターもなかなかいい。子供向けの単純明快なコミックが読みたい、という人にはおすすめできると思う。

    ELEPHANTMEN VOL.1: WOUNDED ANIMALS TP

    WRITER:RICHARD STARKINGS, ARTIST:MORITAT他

    23世紀。軍需企業マッポのマッドサイエンティスト、カズシ・ニッケンによって作られた、半人半獣の生物兵器、“エレファントメン”たちは、国連軍によるマッポ制圧により、自由の身となった。
    そして西暦2259年。象のエレファントメンであるエボニーは、エレファントメンを殺してその剥製を売るブローカーを追っていた。しかし彼らの罠にはまってしまった彼は、エレファントメンとして鍛え上げられた戦闘力で危機を脱したものの、深い傷を負い、病院に収容される。
    一方、エボニーの同僚であるカバのエレファントメン、ヒップは、ワニのエレファントメンであるイライジャとの戦いの末に、ある人形を手に入れる。その人形は、ヒップの遺伝子上の姉であり、また大企業家であるサイのエレファントメン、オバディアの婚約者でもあるサハラのものだった。しかしヒップはその人形を、エボニーの身を案じて家出をしてきた幼い少女、サバナにプレゼントしてしまう。
    しかし、オバディアにとってその人形は重要なものであり、彼はイライジャにヒップの行方を追うように命じるのだった…

    半人半獣のエレファントメンを主役とした、SF群像劇。退廃的なサイバーパンク風の世界観に、威圧感を感じさせる巨体でありながら、どこか哀愁を漂わせている彼らの姿がうまくマッチしていると思う。
    この1巻はキャラクターの紹介と世界観の説明に重きがおかれていて、物語はまだ導入部といった感じ。けれども、冒頭のエボニーとサバナの思わずほほえんでしまうような出会いの物語であったり、逆にニッケンをはじめとするマッポの狂気が伝わってくるエレファントメン創造の舞台裏、オバディアを深く愛する女性サハラが乗り越えてきた悲劇といった小さなエピソードが、効果的に世界観を伝えてきて飽きさせない。キャラクターも、説得力がある造形で悪くない。とはいえ、キャラ同士の関係性が、心に野生を抱えたエレファントメン=男性たちと、それを見守る女性という構図がちょっと鼻につくかな。
    このシリーズは既に単行本が4冊に前日譚が2冊ほど出ているらしいので、ぼちぼち集めてみようかなあ。
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