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    DAREDEVIL #16

    WRITER:MARK WAID, ARTIST:CHRIS SAMNEE

    アベンジャーズにより救い出されたものの、昏睡状態に陥ったままのデアデビル。トニー・スタークは縮小化したジャイアントマンを彼の脳内に送り込み、ドゥームのナノボットを直接倒そうと試みるが、無数のナノボットを相手にジャイアントマンは苦戦する。
    一方で、ジャイアントマンの額のアンテナが折れたことがきっかけとなり、デアデビルは奇妙な夢を見ていた。かつての恋人のかわりに脳内に浮かぶ、愛おしく思える誰か。それはジャイアントマンことハンク・ピムの死んだ妻、ジャネットだった…

    ラトベリア編の落ち穂拾いといった風な今回、ゲストはアイアンマン、ドクターストレンジ、そしてジャイアントマンの三人。ドクターストレンジが天才的な脳外科医だったという経歴を買われての登場というのが捻くれてていいね。ジャイアントマンが一瞬レーダーセンスを共有することによって危機を脱する展開、そこから回復したマットの去り際の一言も、なるほどと思わせていい。
    今回のお話はこれで終わりではなく、このシリーズの始まりから伏線が敷かれてきたフォギーとの微妙な関係が、ついに破綻を迎えてしまう。父ジャックの遺骨が自分の机に隠されていたことを知ったマットは、混乱してこれは誰か自分を狙う人間の仕業だと言うのだけれど、フォギーが危惧しているのはそういうことではないわけで、このあたりのボタンの掛け違いが、しばらく物語を引っ張っていくことになる。
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    HAWKEYE #2

    WRITER:MATT FRACTION, ARTIST:DAVID AJA

    街中で大きな犯罪を示唆するバガボンド・コード――落書きにみせかけた、流れ者たちに伝わる暗号――を多く見かけることに気づいたクリントは、もうひとりのホークアイ、ケイト・ビショップとともにサーカスの公演に赴く。そのサーカスの主賓達がキングピンやマダム・マスクら金持ちのヴィランであること、そしてサーカスの団長が自分と同じくソーズマンことジャック・デュケインを師としていることに気づいたクリント。そしてサーカスは演目の中に催眠術を仕込み、ヴィラン達が金庫に預けた金や身につけた金品を奪っていく。特殊なガラスのサングラスで催眠を逃れたクリントとケイトはサーカス団に立ち向かうが、二手に分かれたところでクリントは捕まってしまう…

    ホークアイの個人シリーズ第2話は、ホークアイの名をいったんは譲り渡した相手であるケイトとの共演回。この後、ケイトはこのシリーズのレギュラーキャラになる。
    お話は単純だけど、冒頭にクリントに向かってケイトが、4本の矢を同時に射てみせてと軽口を叩き、後半のアクションで実際にケイトがそれをやってみせるところや、さらにその直後にクリントがそれを上回るような曲芸射撃を見せるあたりが見事な構成。悪党から盗んだ金を正義の味方であるホークアイが巻き上げ、ボートで颯爽と去っていく幕切れも爽快で素敵だ。
    ラストの会話がまたクリントとケイトの微妙な距離を表現してておもしろい。なぜ自分を相棒として選んだのかというケイトの問いに、クリントは色々と答えた後で、"...BECAUSE I DON'T WANT TO SLEEP WITH YOU?"と言っちゃっているけれど、さて、どうなるやら。

    SUPERGIRL #8-10

    WRITER:MICHAEL GREEN, MICHAEL JOHNSON, ARTIST:GEORGE PEREZ(#8), MAHMUD ASRAR(#9-10)

    ワールドキラーを退けたものの、脅威を感じた兵士達に銃口を向けられるスーパーガール。そこへ飛び込んできたのは、彼女にも理解できる言葉を話す白髪の少女だった。スーパーガールはともかくも彼女を連れてその場を逃れる。シボーンという名のその少女はスーパーガールに、自分はダブリンからニューヨークへ移り住んだばかりだと説明する。動物たちの交わす言葉すら理解して話すことができる不思議な能力を持つシボーンの誘いに乗り、彼女の住まいへ向かったスーパーガールは、変装してシボーンと共に夜の街へ出かける。
    ナイトクラブで歌うシボーンの声に聞き惚れるカーラだったが、突如様子の変わった聴衆が彼女に襲いかかる。さらにシボーンの父ブラックバンシーを名乗る男が現われると、それに呼応するようにシボーンも怪人シルバーバンシーへ姿を変え、ブラックバンシーに戦いを挑む。ブラックバンシーは娘であるシボーンの魂をつけねらい、かつて彼女の兄トムをその手にかけていたのだ。
    シボーンを気遣い彼女のそばにいようとするスーパーガールだったが、ブラックバンシーの力によりクリプトン人の能力が暴走し、人々を傷つけてしまう。ブラックバンシーに一矢報いようとその身体に飛び込んだ彼女は、ブラックバンシーの体内に広がる世界でその化身たるドラゴンに脅かされる。さらにはクリプトン人の力も失いかけていることに気づいたスーパーガールを助けたのは、かつてブラックバンシーに吸収されたトムだった。彼の助けを借り、ドラゴンを撃退するスーパーガール。
    スーパーガールとトムを吐き出したブラックバンシーはシルバーバンシーに吸収され、トムと再会した喜びによってその姿もシボーンのものに戻る。かくしてスーパーガールに、地球人の友人が二人できたのだった。

    スーパーガールの次なる冒険は、クリプトン人にとって相性の悪い魔法という力との戦い。とは言っても、お話の主眼は初めてできた地球人の友達シボーンとの交流かな。はじめて具体的に「守りたい人」ができたスーパーガールが、力の及ばない相手にせいいっぱい立ち向かう姿には素直に声援を送りたくなった。

    HAWKEYE #1

    WRITER:MATT FRACTION, ARTIST:DAVID AJA

    ニューヨークのブルックリンに住んでいる、ホークアイことクリント・バートンは、自分の住んでいるアパートの所有者であるマフィアの一員、イワンが住人を追い出そうとしているのを目撃する。彼は一月に家賃を3倍にも値上げした上に、払えなければ部屋を出ろと言うのだ。
    契約書に不備がないことを知りながらも、自分の隣人を救おうと決意したホークアイは、バッグに札束を詰め込み、イワンがたむろしている非合法のカジノへ向かうのだが…

    マット・フラクションの新シリーズは、挑戦的な要素を多く含みつつ、ヒーローの枠を上手く広げた作品。
    第1号からして、ホークアイがいつものコスチュームを着ているのは最初の2ページくらいで、あとはTシャツかスーツで、弓を使うシーンもないという徹底具合。敵役もジャージ姿のマフィアで、所有する建物を売り払うために住人を追い出そうとする程度の、言ってしまえば小悪党だ。そういった連中を相手にしつつ、隣人達の苦境を救おうと一肌脱いだり、自分のピンチを救ってくれた犬を必死で救おうとしたりとするクリントの姿が、ちゃんとヒーローに見えるのがいいよね。アベンジャーズのお調子者かつ数少ない常人ヒーローというホークアイというキャラに、ローカルヒーローとしての立ち位置がぴったりはまっているのが素晴らしい。
    デヴィッド・アジャの特徴的なアートとコマ割も、作風にうまくマッチしていると思う。2012年で予想外の収穫だったシリーズのひとつだ。

    DAREDEVIL #14-15

    WRITER:MARK WAID, ARTIST:CHRIS SAMNEE

    いずこかに囚われたデアデビル。彼は五感とレーダーセンスを頼りに、そこがラトベリアであることを知る。
    彼の前に姿を現したラトベリアの財務大臣ベルテインは、オメガドライブの一件でデアデビルがラトベリアに不法な経済的損失をもたらしたとして、報復のため、彼の身体にナノマシンを注射する。
    デアデビルは一旦は放免されたものの、兵士に食ってかかったことを公務執行妨害として追われるはめに陥る。国境へ向けて逃亡を続けながら、自身の超感覚が失われつつあることに気づくデアデビル。ナノマシンは彼の神経に作用して、その機能を奪うためのものだったのだ。
    国境への脱出も失敗したデアデビルは、全ての感覚を奪われ、動くこともままならないまま、ドゥーム城で研究材料とされるが…

    オメガドライブ編から一転してのラトベリア編は、マットの超人的能力の源である超感覚が奪われる展開。#14冒頭でのわずかな痕跡から自分がラトベリアにいると察するシーンと、#15冒頭で全ての感覚を失い真っ暗で何もわからないシーンが対照になっていて、絶望的な状況を端的に表現している。
    そこから回復したわずかな能力でか細い希望を求め、最後に勝利をつかみ取る演出が素晴らしいね。小さな勝利なんだけれども、それがもたらすものは大きいという意味で、ラストに助けに現われる人物のアクションが派手なのもカタルシスがあっていい。
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